農業の憲法

日本には「農業の憲法」と呼ばれる法律がある。

昭和36年の『農業基本法』が最初で、

平成11年には『食料・農業・農村基本法』となっている。

 

農業基本法は、選択的拡大・近代化(構造改善)、大規模化を進めることにより

「農業の発展」と

「農業従事者の生活向上」を目標に掲げていた。

 

しかし、減り続ける食料自給率や農村人口、農村の疲弊、貿易自由化の進展に合わせて

平成11年に食料・農業・農村基本法が新たに施行されて現在に至る。

 

条文自体は40程度しかないが

農政の「基本的な考え」を示す『理念法』と言われる。

 

農業基本法が農業の発展を主眼としていたのに対し

食料・農業・農村基本法は

単に農業を発展させるだけでなく「農村」や「食料」など幅広い視点を含み

目標には「国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展を図る」と書かれている。

 

基本理念に

①食料の安定供給確保

②多面的機能の発揮

③農業の持続的発展

④農村の振興

が掲げられ

 

経営所得安定対策、水田有効活用交付金、多面的機能交付金、中山間直接支払いなどが、この基本理念に沿って行われている。

 

・・・・。

この食料・農業・農村基本法も施行から20年以上が経過し、

当時と社会情勢が大きく変わったとのことから見直しが進められているそうだ。

 

①食べものは「いのち」であること。

②農林水産業こそ「いのち」を守る重要な産業であること

③生産者と消費者の分断を解消することが、農業の発展に大きく貢献すること

④大規模化だけではなく、小規模経営も育成すること。

 

勝手に思いつくまま書いたが

こんなことも、基本理念に加えてもらいたい。