今回は野菜の出荷規格(選別)から「壁」を考えてみましょう。
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2L,L,LM,M,S,2S
何か分かりますか?
答えはトマトの重さによる出荷規格です(産地によって少し変わります)
さらに形の善し悪し、傷や虫害の有無、割れの程度、尻部の見栄え、などの「見た目」によってA,B,Cの等級分けをするので、農家が市場流通する時には「A2L」、「BL」、「CS」など細かく仕分けされています。
また、
・大きすぎる、小さすぎる
・見た目が悪すぎるもの
などは「規格外品」として扱われ、自分で食べるか、買い叩かれるか、廃棄するかになります。
大量生産
大量輸送
大量販売
大量消費の時流に乗って
買いやすさ
売りやすさ
箱詰めのしやすさ
調理のしやすさ
加工のしやすさ、の基準が先行し
『農作物』は いつしか『農業製品』になってしまいました。
この出荷規格。
大きさや形のバラツキが出やすく、病虫害の影響を受けやすい自然農においては、なかなかの曲者です。
なにせ揃わないのですから。笑
もともと大量生産しませんから。笑(小規模多品目)
・・・・。
私は、長年日本の食糧供給を担ってきた、現在の流通制度を否定するつもりはありませんが
『食』とは本来、
命と健康を守り
安心感・満足感を与え
生態系・環境の維持に寄与し
肉体的・精神的な安らぎを与えてくれるものです。
利便性だけでなく、『食』が本来持つ役割に着目し、出荷のあり方を今一度考えてみたいものです。