『37.17%』
令和2年度、日本のカロリーベース食料自給率です。
余りにも有名な指標ですが、皆さんは「肥料自給率」という言葉を知っているでしょうか?
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植物が生長するのに欠かせない養分。
私は無肥料栽培をしているので施肥はしませんが、殆どの農家は肥料を購入して畑に散布しています。
窒素、リン酸、加里は植物の成長に欠乏しやすい3大要素、肥料の多量要素とも言われ、農家以外の方でも家庭菜園などで土をいじったことがある人ならば聞いたことがあるでしょう。
しかしながら、これら肥料の大部分を輸入に頼っているのを知っている方は案外少ないのではないでしょうか?
例えばリン酸の原料である「リン鉱石」は100%輸入。
加里鉱石もほぼ100%輸入。
窒素肥料の代表格である「尿素」は90%が輸入。
窒素肥料製造には窒素と水素を反応させた「アンモニア」が必要であり、窒素は空気中に大量に存在しますが、水素を生成するにはエネルギーが必要で、天然ガスが使われています。
農業を飛躍的に発展させた「化学肥料」ですが、資源に乏しい日本において肥料原料の多くを輸入に頼っている「基盤の脆弱性」は頭に入れておく必要があるでしょう。
無肥料自然農法が普及していくことは、肥料自給率の観点からも日本農業に必要であると感じます。