有機物の「機」って何だ?

よく聞く「有機農業」。畑には「有機物」を利用した土づくりが必要です。

では、有機・無機の『機』とは何を指しているのでしょう?土壌の話しを進める前に確認しておきましょう。

 

・・・・。

定義 ~ 有機物とは「炭素(C)を含む化合物」(多少、例外もあり)です。

分かりやすく砂糖(有機物)と塩(無機物)を例にしましょう。

 

有機物は

①炭素(C)を含む化合物

砂糖 C12H22O12

塩  NaCl

 

②燃えると二酸化炭素が出る

砂糖 燃える(焦げる)

塩  燃えない(パチパチはねる)

紙(有機物) 燃える

 

現代では、生命に由来しない有機物を作れるようになり、定義が変わってしまいましたが、有機の語源である『生命に由来するか』をイメージすると分かりやすいです。

 

(有機物)

砂糖・・・サトウキビ(植物)が原料

紙 ・・・木材から

プラスチック・・・石油(プランクトン)から

堆肥 ・・・ 動植物遺体や動物の糞

雑草 ・・・ 植物

 

(無機物)

塩・・・海水や岩塩から

鉄、ガラス、鉱物、水、酸素

化学肥料・・・無機物を使用したもの

 

・・・・。

有機物が『土に還る』と表現されますが

「生命あるものが、育ててくれた地球に還り、新たな生命を育む」ことに他なりません。

 

人間の生命と健康に欠かせない食料生産。

いのちの宿る「有機物」を積極的に利用したいものです。