日本が誇る水田農業② ~持続可能な連作~

世の中には不思議なことが一杯ありますが「水稲」もその一つでしょう。

『連作障害がない』 なぜでしょう?

 

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連作障害とは同一または近縁の作物を連続して作付することで

①特定養分が吸われ土壌養分のバランスが崩れる

②根圏の微生物層が偏り、特定の病原菌が蔓延する  ことで引き起こされます。

 

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水田では水を溜めることで

①藻類、光合成細菌が窒素固定する

②pHが上昇し、リン酸が溶け出しイネが吸収する

③カリ、その他養分が灌漑水により供給される

④酸欠状態により土壌有機物が維持され、持続的に供給される

⑤湛水(夏)と落水(冬)が規則的に繰り返され微生物相が多様になる

⑥根に対する有害物質が洗い流される

⑦過剰な養分が流される

 

つまり、森林からの水が

◎養分を持続的に供給し

◎病原菌や過剰な養分を洗い流している  ため、

主要穀物で唯一、連作を可能にしています。

 

また、①~③により、肥料が少なくて済み

・酸欠、湛水状態で雑草が少なく

・風雨の影響を受けづらく

・水がイネを高温や低温から守り

・畦が人工的な水管理を可能にし

『天候や畑が不良条件でも、比較的安定した収量が得られる』ため、全国的に普及していきました。

 

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米は生産力が高く、例えば100gカロリーがほぼ同じコムギと比べても

10a収量

米 535kg

麦 411kg  であり、日本の人口増加と成長を支えてきました。