「厄介者の粘土」。特技とは何でしょう?
・・・・。
粒子が非常に細かい粘土。
化学的な風化により生成されるため、表面に負の電荷を帯びており、砂やシルトにはない特徴です。
ところで
土壌の肥料養分は、土壌水に溶けた「イオン」として存在しており
カリウム(K+)、苦土(Mg+)、カルシウム(Ca2+)のように正の電荷を帯びているものが多いです。
そのため
正電荷の養分は
負電荷の(土壌)粘土に 引き寄せられて保持され
負に帯電する土壌が、養分をどれだけ保持することが出来るのかを表わした数値は
『陽イオン交換容量(CEC)』として知られています。
このCEC、粘土の種類にもよりますが、多いほど高い値が出るため
粘土の多い土壌は養分を「より多く」、「より長く」保持することができ、
反対に粘土の少ない砂質土壌では養分が抜けやすくなってしまうのです。
2回にわたり粘土の特徴を紹介しましたが、
粘土質土壌は、通気性や排水性には劣りますが養分保持には優れるため
肥料(化学性)よりも物理性(水はけ、通気性)の改善が優先されることになります。