水田は食料生産だけでなく、様々な機能を持ち私たちの暮らしを支えてくれています。
田んぼの水を囲う畦は、
・土壌の流亡を防ぎ
・大雨による土砂崩れを受け止め
・「田んぼダム」として洪水を抑止し
私たちの生命と財産を守ってくれています。
水をたたえた田んぼには多くの動物・野鳥・昆虫が訪れ生物多様性の基礎となり
春、キラキラ光る水面は美しく、秋、黄金に色づく稲穂は景色を彩ります。
田植えや収穫体験を通じて「食育」の場としても活躍し、稲作を発祥とした神事・伝統行事は社会に根ざしています。
水田は食料供給だけではなく、環境保全・国土保全・教育機能・文化的価値・観光資源など様々な価値があり、これを「多面的機能」と言っています。
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お米は白米として食べるだけでなく、煎餅やポン菓子、あられなど「菓子原料」として使われたり、味噌や味醂・酢など日本人独自の食文化を形成しました。
もち米は祝い事の赤飯や正月の雑煮に欠かせなく
酒米から造られる日本酒は飲料用だけでなく身の回りを清める神聖なモノとして扱われ、
古代米は栄養価の高さから健康食として重宝されています。
また、最近では小麦粉の代わりに米粉がパンや麺などに使われています。
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昔から「田んぼには捨てるモノがない」と言われますが
籾殻は土壌改良材や堆肥原料として
稲わらは堆肥やマルチとしての農業利用のほか、動物用飼料や敷き藁、お正月飾りへ
米ぬかは、ぼかし肥料の材料や漬け物など幅広く利用されます。
このように、水田・稲作は多面的機能や食文化形成など大きな価値があり、
コメ離れが進んでいますが、その価値が見直されるよう願っています。