土はそのものが生きた「有機物」であり、
生物がいなくなった時、土とは言えなくなります。
では、土壌にはどのような生物が暮らしているのでしょうか?
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土壌には
アリやミミズ、ダンゴムシやムカデ、ワラジムシなど大型のものから
ダニやセンチュウ、トビムシ。微生物も無数にいます。
微生物は、土1gの中に1億~10億もおり、ほんの一握りの土の中には世界人口を遥かに上回る数の微生物がいます。
微生物と言っても、細菌、放線菌、菌類(カビやキノコなど)、藻類、原生動物に分類されますが、
共存・共生、拮抗しながら均衡を保ち、土壌の健全性を高め、有機物を分解する「分解者」として重要な役割を担っています。
食物連鎖と言えば
地上の植物→草食動物→肉食動物の関係を思い浮かべるかもしれませんが
土壌においても、多様な生物による「食物連鎖」があり、
「土壌生物の多様性」は健全な作物生育に欠かせません。
微生物には作物に害を及ぼす者がおり、
単一作物の連作や、有機物の現象によって生物間の均衡が破られたとき、病害を引き起こすことがあります。
(例)
メロンつる割れ病(カビ)
トマト青枯れ病(細菌)
また、土壌生物は有機物分解を通じて、土壌の物理性や化学性とも密接に関係しています。
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そう言えば最近、『腸活』という言葉をよく聞きます。
人間の腸内にも1000種類、100兆個もの細菌がいて、腸内環境と健康は密接に関係しているようで
土壌も人間も「似たもの同士なんだな~」と勝手に想像しています。
もちかしたら、「土づくり」という言葉が
「土活」と呼ばれるようになるかも? しれませんね!