農業近代化の歴史は
産消分断の歴史でもある。
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近代化により、所得増大を求める生産者。
安価で美しい品を求める消費者。
利潤の最大化を求める流通。
三者三様の思惑は
長い年月をかけて産消の距離を遠ざけた。
「消費者ニーズ」という名の
あるいは流通によって作られたニーズによる産消分断を解くために必要なのは「相互理解」であり、相手を思いやる気持ちである。
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80年代に起こった「有機農業運動」が21世紀の今なお、広まらないのは何故だろう?
それは、まだまだ産消の「距離」が離れているからだ。
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有機農業が、自然農法が
『目指すもの』は
単に
安心で、安全で、環境に優しい農産物を栽培することではない。
その農産物を通じて
『産消の「心の距離」を縮める』ことだ。
その先に
農業の新しい未来があると思う。
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産消が分断を超えていくことを、切に望む。